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宮本充のきまぐれ週報2

路線バス途中下車の旅

二夜」の劇場と稽古場は、小田急線の新百合丘駅にありました。
僕が普段使っているのは東急・田園都市線。
自宅から新百合丘は、ほぼ北の方向にあるのですが、電車を使うと、東にある溝の口駅まで行き、そこで南武線に乗換え、登戸駅まで北上し、小田急線に乗り換えて西に向かうか、西にある長津田駅まで行き、そこで横浜線に乗換え、町田駅まで北上し、小田急線に乗り換て東に向かわなければなりません。
いずれにしてもコの字型のルートをとらねばならず、大変な大周りです。
そこでバスを使うことにしました。
東急田園都市線のあざみ野駅から、新百合丘駅まで路線バスが出ているのです。
最短距離に近いルートを、30分でつないでいます。
定期を買って、バス通勤をすることにしました。
僕は小さい頃から、車とバスに弱く、すぐに酔ってゲーゲー吐いていました。
大人になってからは、吐くことはなくなりましたが、今でも、車の中で本を読んだりすることはできません。
下を向いて、活字を追うだけで、すぐに吐き気をもよおすのです。
バスの中で、携帯メールを見たり、文庫本を読んでいる人を見るだけでも、具合が悪くなります。
そこで車中では、ずっと窓外の景色を見ていました。
あざみ野駅と新百合丘駅の間は住宅地が続きます。
僕の好きな古い団地もいくつかあります。
一ヶ月半、飽きずに通いました。

中、気になる景色がいくつかありました。
バスの窓から、毎日眺め、ずっと気になっていました。
そこで、千秋楽の前日と当日、いつもより早めにバスに乗り、途中下車することにしました。

早野聖地公園入口

「虹ヶ丘小学校」
バス停のそばに、「早野聖地公園」と彫られた大きな岩。
バス停の周りは、うっそうとした林。
バスの窓からは、林の奥へと続く古い木の橋と、その橋の下にある池が見えるだけで、公園は全く見えません。
「聖地」と名前のつく公園とは、どんな公園なのか…
ずっと、気になっていたのです。

早野聖地公園内墓地

なんと、奥には墓地がありました。
この更に奥にも墓地がいくつもあり、公園全体が広大な墓地だったのです。

日光隧道・停留所

「日光隧道(ずいどう)」
「隧道」とは「トンネル」の古い呼び方。(中国語だそうです)
バス停は谷のような地形のところにあり、周りには、木々の生い茂った崖のような場所があちこちにあります。
「日光」と「隧道」という、ふたつの名前から、僕は、古い、人ひとりが通れるくらいの小さなトンネルが近くにあるのかと、毎日、バスの中でキョロキョロしていました。


日光隧道

これだったのです…
毎日、バスで通っていましたが、まさかこれだとは思いませんでした。
だって、これ、トンネルとは言えないと思います。
上は道路になっていて、車がブンブン走ってるんです。
橋ですよ、これは。
ややこしい名前、つけるな!

ケーキ屋・裏

日光隧道を通り過ぎ、少し行くと、広い通りにぶつかり、そこがT字路になっています。
T字路には信号があり、よくバスが信号待ちで止まっていたのですが、その時、T字路のひとつ手前の細い道の奥に、茶色い壁の不思議な形をした家が見えていました。
屋根には草が生えていて、奥には塔のようなものもあります。
普通の住居か…?工房か、画家のアトリエか…?
これも、ずっと気になっていました。

ケーキ屋・表

ケーキ屋さんでした。
広い通りに面した方が表で、いつも見ていたのは、裏側だったのです。
T字路を左折したところにあるのですが、バスは右折していたので分からなかったのです。
地元では有名なお店らしく、ガードマンのおじさんが、次々にやって来る客の車を駐車場に誘導していました。
何だか、がっかり…。

ちょっとした旅気分を味わいました。
舞台の前に…












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  1. 2013/11/19(火) 12:03:09|
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祝・千秋楽

「十二夜」、お蔭さまで無事に千秋楽を迎えることが出来ました!
と言っても、終わってすでに一週間たっているのですが。
ブログを書かねばと思いつつ、この一週間、ぐったりしてたり、ドタバタしてたり、忙しかったり、野球をしてたり(大敗)してました…。

ご来場下さった皆さま、本当に有難うございました!
沢山のお客さまに、「面白かった」と言って貰えました。
好きなシェイクスピアで、そう言って貰えるのは本当に嬉しいことです。

僕の演じたマルヴォーリオは、いつも人を見下している堅物の嫌われ者。
それが、周りに騙されて、のぼせ上り、黄色い靴下に十文字の靴下留めを締め、醜態を演じます。
打ち上げの居酒屋で、演出の河田園子ちゃんが言いました。
「こういうおかしな役こそ、真面目な役者さんがやるべきなんです。真っ先にミツルさんの顔が浮かびました」
演出家の思惑通り、お客様にはとても喜んで貰えたようで、「あの変さ加減がピッタリ!」というお言葉を沢山頂戴しました。
「黄色い靴下がお似合い!」とも。
しかし、「ピッタリ」とか「お似合い」という言葉は、僕が演じたマルヴォーリオにではなく、僕自身に対してのものなのでは…?

演中、舞台が始まる前のウォーミングアップの中で、フェステ役の柳瀬亮輔さんが、毎回、劇中歌を一曲歌っていたのですが、千秋楽の日に、幕切れの歌の一部を替え歌にして歌いました。

「稽古のはじめは暑かった---」

そうなのです。
稽古が始まったのは9月の初旬。
毎日暑い中を、Tシャツ姿で、汗をかきかき、稽古場に通いました。
それが公演が終わった時には薄手のセーターに。

最初の顔合わせの時には、ほとんどが初対面だった共演者のメンバーと、季節をまたいで、ひとつの芝居を作り上げ、ひとつのチームとなりました。
そして芝居が終われば、また、それぞれの劇団・事務所に戻って行くのです。
「いつかまた一緒に芝居をやろうね!」と言って。
寂しい秋の別れです…。
(でも、数日後、芝公園で柳瀬亮輔さんと一緒に野球やりました。今ではもう「亮ちゃん」呼ばわり)






  1. 2013/11/11(月) 14:44:30|
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