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宮本充のきまぐれ週報2

オリジナル

ルジャーノンに花束を」
昨日で稽古を全て終えました。
「長いようで、あっと言う間だったなぁ…」
きれいに片付けられた稽古場を見ると、いつもそう思います。

日のブログの野球の試合の後の酒席で、先輩の伊藤和晃さんと話しました。
伊藤さんは「アルジャーノンに花束を」の初演メンバー。
研究所員のバート役でした。
27年前の演技は今も覚えています。

今回、バートを演じるのはオッくん(奥田隆仁)。
熱いハートのバートです。(おっと…)
でも、時々、初演のバートと比較してしまうことがあります。
「この台詞、伊藤さんはこういう風に言ってたな」などと。
オッくんの演技が悪いのではありません。
彼に限らず、他の役者の演技を見ていても、知らず知らずのうちに初演メンバーの演技がチラチラと現れてくるのです。
僕の場合は、亡くなった西沢利明さんの白衣姿の演技が。

そういう話をしたら、伊藤さんは笑いながらこう言いました。
「そりゃあ、こっちはオリジナルだからね」

伊藤さんは自慢してそう言ったのではありません。
オリジナルというのはそれだけの重みがあるのです。
リスペクトされるべきものなのです。
再演があって、初めて「初演」と呼ばれる訳で、初演が良くなければ再演はないのですから。

新宿の小さな小さな劇場で産声を上げ、後にロングセラーとなった「親の顔が見たい」もそう。
僕と伊藤さんは再演からの参加組でしたが、オリジナルメンバーには敬意を払っていました。
ゼロから作り上げるのと、出来上がった後から参加するのとでは、やはりそれは違うと思うのです。
舞台は失敗したら大赤字を出すことも。
酷評されれば、演出家も役者もダメージを受ける。
そんなリスクを背負いながら、今までになかった新しい芝居を作る。
そこにはやはり、情熱、団結力、エネルギーがみなぎっていたと思うのです。

「アルジャーノンに花束を」の初演はセンセーショナルでした。
演劇界に旋風を巻き起こしました。
しかし伊藤さんは、ビールジョッキを傾けながら、こうも言いました。
「だけど、俺達、みんな若かったからなぁ。あんまり深く考えずにガムシャラに突っ走っただけって気もするよ。結構粗かったところもあったんじゃないかなぁ」

そうかも。
舞台は、見た人の記憶の中にだけ残るもの。
その記憶の中の素晴らしかった部分が増幅され、そうでない部分が消去され、感動した記憶だけが年々熟成されていく。
いやいや、初演の「アルジャーノンに花束を」は本当に素晴らしい舞台でした。

でも、それとは別の思いもあります。
そこに自分はいなかった。
役者として悔しい思い、嫉妬もちょっとはあるのです。
オリジナルに対して素直になれない部分も。
変な対抗心を持ったり。
「絶対に超えなきゃ」とか。
「絶対に真似はしない」とか。
余計なことを考えてしまうのです。
こんなことを劇団の人に言ったら、そんなことを考えるのはお前だけだと言われるかも。
でも、そういう思いは皆もあるはず。役者なんだから。

人公のチャーリー。
初演を演じたのは牛山茂さん。
本当にチャーミングなチャーリーでした(おっとまた…)
劇団内では、「チャーリーはやっぱり牛(ぎゅう)ちゃんだねぇ!」とずっと言われてきました。
旅公演で各地に出かけても、「アルジャーノンの牛山さんはお元気?」今でもよく聞かれます。

そのチャーリーを今回演じるのは、若手の町屋圭祐
さぞかしプレッシャーが…。
いいえ、彼はオリジナルを見ていません。
(と言うか、出演者の半分くらいはオリジナルを知らないのかも。あ~、歳とった~)

オリジナルを知らない彼は、伸び伸びとチャーリーを演じています。
彼にしか出来ない、彼だけのチャーリーを。
でもなぜか時々、牛山さんを彷彿とさせる瞬間が…
それはきっと、素敵な偶然なのでしょう。

「アルジャーノンに花束を」
いよいよ、17日に初日の幕を開けます!
皆さまのお越しをお待ち申し上げております!
(と言いながら、すみません、初日も売り切れました…)

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  1. 2017/06/16(金) 00:28:41|
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初日まであと10日

ルジャーノンに花束を」絶賛、稽古中!
稽古場の片隅でガラ携を手に、稽古の様子を実況生中継風に打ったブログ、「宮本充の経過報告」が、劇団昴HPの「公演ブログ」の中に掲載されています。
是非、ご覧下さい!

さて、稽古の合間に野球もしっかりやっていました。
5月の初旬。
シーズン開幕から2連敗で迎えた第3戦目の試合。
勝ちました!
今季、初勝利!
相手チーム名は先方の名誉のために伏せておきましょう。
ウチに負けたなんて恥ずかしいでしょうから。
しかしこれは声を大にして言いたい。
勝利投手は宮本充!
先発投手はアンディー(安東桂吾)だったのですが、試合終盤に肩痛を訴えて降板。
急遽、僕がマウンドに立つことに。
その時点で負けていたのですが、次のイニングにウチが逆転し、そのまま試合終了。
1イニング投げただけで、1勝が転がり込んで来ました!

そして5月下旬の第4戦目。
相手は文学座さん。
1点差の惜敗。
でもウチは徐々に調子が良くなって来ているような気がします。
有望な新人も入ったし。
現在、1勝3敗。
今年は、夢の勝ち越しなんてことも出来ちゃうかも。
「業界のカモ」なる汚名を返上できるかも。
まあ、たった一回勝っただけですが。
前向きに、前向きに。

試合後

血界カメラで撮った写真。
サイズの縮小に成功し、ひさびさにアップできました。
試合後。グランド近くのお店で。
勝っても負けても、ビールはうまい。
この日は稽古休みだったので、「アルジャーノンに花束を」の出演女優が応援に来てくれました。
手前が槙乃萌美ちゃん。
向こうで横を向いているのは染谷麻衣ちゃん。
いいところを見せられず残念…。

あ、これで野球はしばらくお休み。
公演が終わるまでは舞台に集中します。

「アルジャーノンに花束を」初日まで10日を切りました。
皆さまのお越しをお待ち申し上げております!
詳しくは昴HPをご覧ください。
(18日(日)22日(木)25日(日)は売り切れました)

スマホからもご予約できます。
コチラまで!
http://ticket.corich.jp/apply/82576/017/


  1. 2017/06/07(水) 00:00:38|
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