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宮本充のきまぐれ週報2

ビンタ・マシン

ビンタマシン

れは、「危機一髪」で使った舞台道具。
劇団では、ビンタ・マシンと呼んでいます(正式名は知りません)。

今回の僕の役は舞台監督。
「危機一髪」は劇中劇の形をとっていました。
途中で、主演女優のわがままや役者の食中毒などで、舞台が突然中断するのですが、その時に、僕が舞台ソデから現れ、舞台を何とか続けようと苦労します(というお芝居なのです)。
僕の出番は、芝居がトラブルによって中断する時だけ。
他の場面では、稽古場でも、結構のんびり見てました。

1幕の氷河期の場面で、金子さん演じる「ミスター人類」が、息子役の高草量平を平手打ちするシーンがありました。
舞台上で平手打ちをする時、実際に叩かない場合は、役者が自分の手を叩いて音を出します。
例えば、右手で相手の頬を打つ仕草をして、その瞬間、客席から見えないように自分の左手を叩くのです。
稽古でも、金子さんはそうしていました。
しかし、その場面、金子さんは、大きな車輪を首から提げていて、その動作が難しそう。
そこで、僕が、金子さんのアクションに合わせて、自分の手を叩いて音を出してみました。
すると、後輩の元自衛隊の田徳真尚が、「旦那、こういうものがありますぜ」と、道具棚から、これを出してきたのです。

ビンタするところ


2枚の板に蝶つがいでついていて、間にゴムが貼ってあります。
これを勢いよく閉じると、平手打ちの音が出るのです。
稽古中、その音出しが僕の担当となり、その流れで、本番でも僕がやることになりました。
舞台ソデのお客さんから見えないギリギリのところに立ち、金子さんのアクションに合わせて音を出します。
タイミングが早すぎても、遅すぎても駄目。
公演中にコツを習得しました。
板を開いた状態で、体の力を抜いて待つ。
そして、金子さんになったつもりで呼吸をする。
呼吸を合わせると、これがピッタリと合うのです。
野球のバッティングに通ずるものがあります。
その他にも、幕間の転換もやり、ある場面では、プロンプもやりました。
本当のスタッフのよう。
駆け出しの頃に戻った気分で、結構楽しんでました。

て、舞台上で平手打ちをする場合、他にも音を出す方法があります。
本当に叩く。
「親の顔が見たい」では、僕は妻役のカヨピン(林佳代子)の頬を本当に叩いてました。
仕方ないんです、演出家の指示なので。
靴を踏まれる憂さを晴らしていた訳ではありません

逆に叩かれたこともあります。
昨年の2月に中目黒でやった、「オセロー」
イアーゴーにそそのかされたオセローが嫉妬に狂う場面。
イアーゴーは僕、オセローは石田博英。
石田は筋肉もりもりの男。
そいつが僕を平手打ちするのです!
無言で近付いてきて、いきなりピシャリと。
稽古ではしなかったくせに、本番になってから突然し始めました。
最初は遠慮気味に軽く叩いたので、「なるほど、そういう演技プランね。受けて立ってやろじゃないの」と思っていたのですが、翌日から、徐々に強くなり、回数も2回になりました。
本当に涙が出るほど痛いのですが、今さら、痛いからやめてくれとは言えません。
困るのは、それが、いつ来るか分からないこと。
毎回、タイミングが決まってないのです。
突然、来るのです。
その恐怖ったら…
僕の顔をじっと見つめて、そのまま踵を返すので、「今日はないんだ…」と安堵した瞬間、いきなり振り向いて叩いたりするのです。
石田、お前、本当に演技だったのか?
どこかで、楽しんでなかったか?
あの時、ビンタマシンがあったら…








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  1. 2012/06/22(金) 02:44:03|
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